オンラインカジノも課税対象?オンラインカジノの税金問題をライターが詳しく解説【2021年最新版】
オンラインカジノの税金問題について解説します。勝つと課税対象になるのか?脱税するとどうなるのか?確定申告の方法は?分かりやすく説明していきます。
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オンラインカジノの勝利金は課税対象?
まずは、オンラインカジノの勝利金が課税対象になるかどうか。
基本的には、課税対象になります。なんとなく手に入ったお金として「税金がかからないのでは」と思う人もいるかもしれませんが、それは間違いです。
その中身をわかりやすくご紹介します。
オンラインカジノの勝利金の扱いとは
オンラインカジノからの勝利金は(簡単な計算を経た結果)、一時所得と見なされます。
国税庁によると一時所得とは以下の通りです。
「営利を目的とする継続的行為から生じた所得以外の所得で、労務や役務の対価としての性質や資産の譲渡による対価としての性質を有しない一時の所得」
つまり、継続的に行っている事業からの所得でもなく、お仕事をしたことに対する報酬としての所得でもない。そんな所得です。
一時所得には、他に、生命保険の一時金や会社から贈与された金品が含まれます。
一時所得の特別控除
一時所得には、先ほどお伝えした通り税金が発生します。
しかし、全てに対して、税金を支払わなければならないわけではありません。特別控除というものが存在します。
つまり、控除できる額が決まっているのです。その額というのが50万円まで。
ですので、50万円までの一時所得は、申告の必要がありません。これについてもう少し補足がありますので、以下の項目も続けてお読みください。
「勝利金」なのか「儲け」なのか
言葉の違いに気をつけることも重要です。「勝利金」と「儲け」には明らかな意味の違いがあります。「勝利金」はオンラインカジノなどで賭けをして、勝利したことで手に入れたお金の額のことです。
一方で「儲け」とは利益です。つまり「儲け」は「勝利金」から「投資額」を引いた値になります。
1000円を賭けて1万円の「勝利金」を手にした時の「儲け」は9000円です。
なぜ、このような細かな話をしたのかというと、一時所得を考える時には「儲け」に注目する必要があります。
純粋な「勝利金」に基づいて税金を計算するわけではなく「儲け」を用います。
「勝利金」から「投資額」を引いた結果である「儲け」に着目しましょう。
これに対し、最高50万円という控除額が定められています。 例えば、10万円を賭けて50万円の「勝利金」を手にした時の「儲け」は40万円です。
一時所得が控除額(50万円)内です。
一方で、10万円を賭けて70万円の「勝利金」を手にした時の「儲け」は60万円です。
一時所得が控除額(50万円)を超えています。
それでは、後者だけ申告をするのでしょうか?いいえ。どちらも、原則として申告は不要です。
その理由は次の項目でご説明します。
申告をするのは20万円を超えた場合
実は、一時所得を申告するのは、それが20万円を超えた場合です。
先の例をもう一度見てみましょう。
10万円を賭けて70万円の「勝利金」を手にした時の「儲け」は60万円です。
一時所得が控除額(50万円)を超えています。
ここでは、控除額50万円を差し引くと、一時所得が10万円になっています。20万円を超えていないので、原則、申告をする必要はありません。計算方法をまとめると以下の通りです。
勝利金 – 儲け – 控除額最大50万円 = 一時所得 |
そして、このようにして得られた一時所得が20万円を超えている場合のみ申告をします。
これで、全体像がご理解いただけたと思います。実質(50万円と20万円を差し引くので)「儲け」が70万円におさまる限り、申告は不要ということです。
確定申告の方法は?
続いては実際に確定申告をする方法にも簡単に触れておきます。
個人での申告に戸惑う人も少なくないはずので、参考になさってください。
確定申告の必要書類
一時所得の確定申告には、以下の書類を使います。
- 確定申告書
- 源泉徴収票
- 支払調書
源泉徴収票は、会社に勤めている場合には、毎年発行してもらえます。簡単に言えば、会社側で年末調整をした結果の紙です。
この書類は他にも医療費の控除、住宅ローンの審査などにも必要なので、日頃からちゃんと管理しておくようにしましょう。
支払調書は、オンラインカジノのカスタマーサポートに問い合わせることで発行してもらうこともできます(カジノ次第)が、自ら収支を計算するためにつけてきた記録でもかまいません。
カジノによっては支払調書の発行に対応していないこともありますので、一番なのは、日頃からExcelシートなどを使って(簡単でかまいませんので)収支を記録することです。
これらを用意した上で確定申告書への記入を行っていきます。ちなみに確定申告書にはAとBがあります。
Bは汎用的なもので、あらゆる用途に使えます。Aは会社勤めの人に使いやすい(余計な項目がない)仕様になっています。
とはいえ、どちらも記入する流れに大きな違いはありません。確定申告書は基本的に第一表と第二表で構成されます。
第二表(こちらが所得や所得控除の内訳)から記載を始めます。そして、その中から自分に該当する部分だけを抜き取って、第一表に書き写すという流れです。
確定申告書の提出先
確定申告書の提出先は、お住まいの地域を管轄する税務署です。住民票に記載されている住所が納税地となりますので、それに該当するもよりの税務署をお探しください。国税庁のこちらのページから、住所を入力することで、管轄の税務署を調べることができます。
節税方法はある?
正当な方法で節税をすることはできます。
肝心なのは「儲け」を(20万円と50万円の差し引き計算として)70万円以内におさめることです。
こうする限りはそもそも申告が必要ありません。
また、70万円を超えた場合でも、うまくお金の保管方法を考えて節税することができます。具体的には以下の通りです。
カジノからの出金を抑える
カジノからお手持ちの銀行口座に出金すると、口座に入金記録が残ります。
これが、確固たる収入の証拠となります。
逆に言えば、カジノに入ったままのお金はいまだにカジノ内での資金です。
これを意識して、いくら出金するのか、出金した額が合計いくらなのか意識しましょう。
カジノの軍資金にする
先ほど触れた通り「投資額」を引いた結果が「儲け」であり、これが一時所得と見なされます。
ですので、利益が出すぎたら(という言い方も変ですが)ベットに使うことで、最終的な一時所得をコントロールすることが可能です。
脱税は絶対バレる?
脱税はバレます。
当局が調べようと思えばいくらでも入金、出金といったお金の流れを調査することができます。
決して「バレるから」という理由ではなく、そもそも違法ですので、正しく一時所得の申告をするようにしましょう。
カジノの本場である欧州には、カジノからの利益の一部を寄付することでツキを養う、という習わしがあります。
まさに「天下の回り物」という発想です。
ただしく納め、分配する。これを行うことで、次の賭けでより大きな勝利が手に入るかもしれません。
注意:STICPAYカードを利用した場合
日本の銀行口座を使わなければいいなら、STICPAYカードを使ってATMから出金すれば税金の支払い義務から逃れられる…という考えを抱く人もいるかもしれません。
しかし、決して、ATMの処理記録を確認できないということはありません。
もちろん、これは立派な犯罪です。脱税は絶対に避けましょう。
まとめ
オンラインカジノはお手軽にアクセスできます。
しかし、利用にはそれ相応の責任が伴います。これを機に、是非とも税金についての知識を充足してみてください。
非常に大事なお話です。正しくクリーンにプレイするために、そして、さらなるツキを味方につけるためにも、正しく申告して、きれいな心でオンラインカジノを楽しみましょう。